こんにちは、50歳で早期退職し自由人になった「ゆるっとFIRE50」です。
早期退職して2年3か月が経ちました。
2021年ははじめて年間で給与収入がゼロとなり、収入は配当金と譲渡益のみに。
その結果、所得税は米国株の配当金にかかる10%以外はほぼゼロにすることができたことを過去の記事で紹介しました。
今回はその2021年を受けての2022年度の住民税、国民健康保険(国保)保険料が確定しましたので簡単にご紹介します。
退職後の住民税・健康保険料はややこしい
皆さんもご存じのとおり退職後の住民税・健康保険料はいくつもの“引っ掛け“があります。
「退職して給与もなくなるのだから大した金額にならないだろう」と考えると痛い目に合います。
住民税 | 健康保険料 | |
1年目 (退職年) | 前年(在職時)のフルの給与をもとに計算されるため高額になる | 健保の任意継続を選ぶと前年の約2倍の額、国保を選んでも同様かそれ以上になることもある |
2年目 (退職翌年) | 退職前の数か月分の給与などが収入として残るためそれなりの額になる | 健保任意継続は前年と同じく高額、国保を選ぶと前年の計算より下がる可能性あり |
しかしFIRE達成3年目になると「前年の給与収入なし(収入は配当金や譲渡益のみ)」「健康保険は国保しか選べない」と前提条件が非常にシンプルになります。
では実際の私の場合はどうだったかをご紹介します。
住民税の追加納付はゼロ!
特定口座において株の配当金や譲渡益が発生した時点で住民税5%が源泉徴収されています。
私の場合、今年の所得税の確定申告において配当収入は日本株の配当控除を得るために「総合課税」で申告しています。
しかし同時に「住民税としては申告不要」で申請しているため、配当収入は住民税の計算における課税所得には含まれません(つまり源泉徴収されている5%で終了)。
また譲渡益についても受け取り時に5%源泉徴収済み(申告不要を選択)となります。
よって源泉徴収されているもの以外に課税対象となる収入もないので私のシミュレーション上では追加納付金はゼロ。
念のため区役所から「令和4年度 特別区民税・都民税 税額決定・納税通知書」が送られてこないか6月末まで待ちましたが、予想どおり届きませんでした。
(ちなみに昨年100万円くらいパートで稼いだ妻には数千円分の通知書が届きましたが)
国保保険料が年間でたったの8万円弱!
今年の4月から加入した国保については、住民税が6月に確定してから保険料が決まり、7月に納入通知書が来ることになっています。
ただ自治体のHPを何度見ても保険料の計算方法、考え方、専門用語が難解で、自分の解釈が合っているのか自信がありませんでした。
7月中旬に届いた通知書を恐る恐る開けてみると何と年間で8万円弱!想定外の安さでした。
シミュレーションで私が一番自信なかったのは「賦課基準額」の考え方。
- 賦課基準額=前年の所得額-住民税基礎控除43万円
- 給与所得=給与等の収入金額-給与所得控除額
あたりまでは分かるとして、私のように収入が配当や譲渡益しかない場合の考え方が曖昧でした。
一応私の住む自治体以外も調べると品川区HPに
「配当所得および株式譲渡所得のうち、上場株式等の配当等所得および特定口座による上場株式等の譲渡所得(特定株式等譲渡所得)については、源泉徴収のみにより課税関係を終了することができます。源泉徴収のみで課税関係を終了した場合は保険料賦課基準額算定対象に含まれませんが、これらを含めて確定申告することを選択した場合は、株式譲渡益・配当等所得は保険料算定対象に含まれます。」とあります。
よって私のように確定申告時に「住民税は申告不要」にした場合は前年の所得にカウントされないのではと予想。
送られてきた納入通知書を見ると間違っていませんでした!(私の賦課基準額の欄は0円)
ただ私が見落としていたのが「保険料軽減制度」。
世帯全員の前年所得が基準額以下の場合に均等割額が7割、5割、2割軽減されるというもの。
均等割額の軽減割合 | 前年中の世帯主と加入者全員の所得金額の合計 |
7割軽減 | 43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下 |
5割軽減 | 43万円+(加入者数×28.5万円)+10万円×(給与所得者等の数-1)以下 |
2割軽減 | 43万円+(加入者数×52万円)+10万円×(給与所得者等の数-1)以下 |
我が家の場合は世帯所得が私0円+妻約50万円(パート代から給与所得控除55万円を引いた)。
よって5割軽減に該当(!)ということで、二人分の均等割(基礎分+支援金分+介護分)が半分になって7万円強、妻の収入からくる所得割が数千円、合わせて二人で8万円弱とのこと。
前年に支払った健保任意継続2年目の金額と比べると一桁違う安さになりました。
最後に
FIREを達成して収入が金融資産からしか来なくなると所得税だけでなく住民税も健康保険料もここまで安くなるのかと実感しました。
(なお住民税はどの自治体にお住まいでもほぼ同じですが、国保保険料は意外と賦課基準額に掛ける係数が違いますのでご確認されることをお勧めします)
FIREを目指す皆さんの参考になれば幸いです。
ただこのように“格安な状態”は来年度まで終わりです(涙)。
令和4年度税制改正により令和6年度からは所得税と住民税の課税方法を一致させなければならないからです。
配当控除を得るために総合課税に統一すれば住民税・健康保険料は上がりますし、住民税・健康保険料を低く維持するために所得税も申告不要にすれば配当控除がなくなってしまいますし悩ましいところです。
来年の収入が確定した後(2024年初頭)にシミュレーションしてみようと思います。
ではまた!
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