【必見】FIRE達成者の令和3年分確定申告の実際

投資

こんにちは、50歳で早期退職し自由人になった「ゆるっとFIRE50」です。

皆さん、令和3年分の確定申告の季節ですね。

私にとって一昨年春の早期退職後、令和3年が初めての「完全に給与収入ゼロ」の年度でした。

FIREした人の税金がどのような姿になるのかについてはネット記事やYouTubeなどを通じておおよそ想像できていたつもりでしたが、実際に申告書を作ってみて感じたこともありましたので皆さんに共有したいと思います。

(なお私は年間の資産所得>生活費とまではいっていませんが、給与収入ゼロでも現資産だけで問題なく老後を生きていけるパターンのFIRE達成者です)

令和3年分確定申告の方向性

まず私の令和3年の収入は配当金と株式譲渡益のみでした。

既に証券会社経由で国内外の所得税、復興特別所得税、住民税を源泉徴収されていますので、工夫して少しでもこれらを取り返します。

具体的には

  • 配当金は総合課税にして税率を15%から下げると同時に、国内株式については配当控除、海外株式については外国税額控除を受ける
  • 株式譲渡益は分離課税で申告する
  • 住民税は申告不要にして税率5%を維持しつつ、国保保険料への影響をなくす

というのが基本方針です。(残念ながら税制改正によってこのパターンは次回令和4年分の申告までしか使えないですが・・・)

もちろん一般論として、iDeCo掛け金やふるさと納税寄付金などの各種控除も申告します。

源泉徴収分がほぼ還付される!(所得税が1万円未満)

ここからは申告内容を第一表左側→第三表→第一表右側の順に具体的な数字で見ていきましょう。

まずは総合課税対象分について・・・

収入配当223万円
所得配当223万円
所得控除社会保険料控除(健康保険任意継続+国民年金が二人分)100万円
小規模企業共済等掛金控除(iDeCo)60万円
生命保険料控除、地震保険料控除6万円
配偶者控除38万円
基礎控除48万円
医療費控除5万円
寄付金控除(ふるさと納税)2万円

所得控除の合計が259万円となり所得223万円を36万円上回っているので、総合課税対象(=配当)に関しての課税所得はゼロ(税率もゼロ)、つまりここへの所得税はゼロになります。

次に分離課税対象分について・・・

対象は株式譲渡益165万円のみです。

しかし嬉しいことに上述の所得控除の余剰分36万円を何とこの譲渡益165万円からも控除してくれるのです!

所得株式譲渡益165万円
税金の計算総合課税所得223万円
所得から差し引かれる控除259万円
課税される所得129万円

つまり元々165万円に分離課税の税率15%の所得税が掛かるところを165-36=129万円の15%だけでいいよということになり、129×15%=19万円が私の唯一の所得税(仮置き)となります。

ここから税額控除が始まります

計算上の税額所得税(仮置き)19万円
税額控除配当控除(国内株式の10%)14万円
政党等寄付金等特別控除(ユニセフ)5万円
最終的な税額所得税及び復興特別所得税7千円

国内株式分の配当控除を受けるとほぼ所得税が消えて、私の令和3年の所得税及び復興特別所得税の合計は7,000円程度となりました!

最後に申告納税額の計算になります

最終的な税額所得税及び復興特別所得税7千円
外国税額控除1,500円
源泉徴収税額(配当分33万円+株式譲渡益分25万円)58万円
申告納税額57万円

米国株の配当に対して米国で徴収された所得税についても1,500円程度控除され(※)、すでに配当や株式譲渡益の受け取り時に源泉徴収されている分もありますので税金との差額である57万円が還付される予定です。

つまり昨年の株式投資利益(配当、譲渡益)に対して国内ではほぼ所得税が掛からなかったということになります。

※ 米国株配当の10%にあたる8万円を少しでも取り返そうとしましたが、そもそもの所得税が前述のとおり7,000円程度しかないことが影響して控除限度額が1,500円程度になってしまいました。ちなみに外国税額控除を多くするために配当金を分離課税にしてみると外国税額控除が3万円になりますが、配当控除はゼロとなり還付は46万円と減ってしまいます。

なお今回から住民税の申告不要についてもわざわざ自治体に行って書類を提出しなくても確定申告書作成時点でポチっと選択するだけでよくなったのは本当に楽チンですね。

確定申告は本当に難しい(特にFIRE後のケースは特殊)

さて今年も確定申告が終わりましたが、住民税や国保保険料まで考えてベストな方法は何なのか本当に頭を痛めました。(今でもこれが良かったのか不安です)

このあたりについては各種ネット記事やYouTubeなどを参考にしましたがなかなか知りたいことにドンピシャで解説しているものが少ないのですよね。特にFIRE後のような極端なパターンについては私が調べた範囲では見当たりませんでした。

そんな中でも今年非常に参考になったのはYouTube「ぱせいお(東大卒会計士元商社マン)のFIRE教室」の中の確定申告に関する動画シリーズでした。

面白いほど分かる!配当金の節税方法!(前半編) 確定申告すべき?総合課税と分離課税どっち?配当控除・外国税額控除・損益通算でお得?扶養、国民健康保険料、児童手当に影響する?住民税申告不要で大丈夫?

各種の節税方法のメリット・デメリットや国保保険料などへの影響まで、かなり細かいところまで解説してくれているので中級者向けかもしれません。またコメント欄に渋い質問をされている方もいてその回答のやり取りも参考になりましたのでお勧めです。

そして今回の確定申告では実際に入力しミュレーションしてみて、総合課税対象における所得控除余裕分が分離課税対象に持ち越せることなど初めて知りました。皆さんの少しでも参考になれば嬉しいです。

まだまだ勉強しなければならないことが多いですね。(2年後には大幅な作戦変更が必要かと・・・)

もし私の気付いていない節税方法についてご指摘・アドバイスなどございましたらよろしくお願いいたします。(なお今回の内容はあくまでも申告時ベース、還付が完了する前のものであることをご理解ください)

後日メモ:4月末に上記の確定申告とおり無事還付金が振り込まれました!

ではまた!

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