なぜ50歳で早期退職しようと思ったのか?

退職関連

こんにちは、50歳で早期退職し自由人になった「ゆるっとFIRE50」です。

さて、仕事的には円熟期を迎え、年収的にもピークに近づく「50歳」になぜ早期退職したのか?

気になりますよね。今回はそのあたりについてご説明したいと思います。

あくまでもプライベートな内容ですので、「へー、そんな理由で会社辞める人がいるんだ」

くらいの感じでお読みいただければと思います。

もともとFIRE狙っていた? 早期退職募集に手挙げした?

残念ながらFIRE(Financial Independence, Retire Early)の達成をずっと狙って

「50歳までに1億円貯めたら辞めよう」とか「FIRE達成のために毎月〇万円投資しよう」とか

考えたことはありませんでした。

正直なところFIREという言葉があることも、考え方そのものも知りませんでした(笑)

ましてや“4%切り崩しルール”や“生活費25年分ルール”なんて知るわけもありません。

更に私は給与以外に副業で稼いでいたわけでもありませんでした。(株もほんの少しだけ)

簡単に言うと「早期退職した時に経済的に余裕があった=結果的FIRE」といった感じでしょうか。

また私の退職は最近大企業でも増えているリストラを背景にした「早期退職募集」という名の

“退職勧奨”に手挙げしたものではありません。

よって当たり前ですが(残念ながら?)・・・

退職金の割り増しなし(年収の〇年分とか)」かつ「自己都合退職」ですので、

何かそういったものに背中を押された退職でもありませんでした。

ご存じの方も多いと思いますが、リストラを背景にした「早期退職募集」に手を挙げて退職した場合には退職理由は原則「会社都合」になり、退職理由が「自己都合」の場合と違って雇用保険の失業給付についてかなり有利になってきます。(失業給付金の受給の実際については別の記事にて紹介します)

40代後半からぼんやり感じていたこと ①

ではどうして会社を辞めたのかですが、その背景には40代後半から感じていた

「会社は嫌じゃないけど、このままでいいのかなあ」といった漠然とした不安があります。

自分が働いていた会社に関係することについては具体的に以下の3点です。

モチベーション低下

運良く会社の中心的な部門に抜擢され部下を持つ中間管理職にはなれましたが、現実は・・・

業績・業務の管理、上司への報告・説明、人事評価などのマネジメント業務ばかり

段々仕事に対するモチベーションが下がってきていました。

(もともとは私は自分で創意工夫をして顧客に喜ばれることが大好きで、30代の頃はそのためなら寝る間も惜しんで働くタイプでした)。

それに加え、これまでプレーヤーとしてもマネジャーとしてもそれなりに成功したことから

「やりきった感」みたいなものも感じていました。

周りの人に退職理由を聞かれた時には

「多くの方が60歳までに経験することを運良く50歳までにほぼ経験できた」と説明しました。

閉塞感

順調に昇進しすぎたことの弊害として、将来社内異動・昇進のチャンスがあったとしても

ポジションが限定され、今以上にマネジメント中心の業務になることが目に見えていました。

もともと「社長になりたい!」のような出世欲もなく、また会社経営にも興味がないタイプ

でしたので、自分の立ち位置が“場違い”な感じさえしていました。

それに加えて、現在のポジションに長く留まることはできないことも自分で理解していました。

会社の人事部によるキャリアプランのヒアリングも何度もありましたし、

自分が席を空けなければ成長した部下にチャンスを与えることもできない・・・

あと10年以上どうしたものかなあと悩んでいました。

心身の健康

社内では“仕事の虫”と言われるくらい若い頃から仕事に時間を捧げてきました。

(退職を発表した時には多くの方に「誰よりも会社が好きで一番辞めなさそうな人だと思っていた」と言われたくらい)

30代までは自分が納得できるまでやりたいということでそれほど苦ではなかったですが、

40代で管理職になってからは膨大な管理業務をこなすために平日は家に寝に帰るだけ、

土日も出張や残務整理、翌週の準備などに充てることが多かったのが現実です。

仕事の取捨選択・質のコントロールができなかったといえばそのとおりですが(汗)、

会社の状況+自分の性格を考えると多分どの仕事をしても大きく変わらないだろうなあ、

定年まであと10年以上も同じような生活をするのか、持つかな・・・と少し萎えていました。

幸いなことに私自身今は健康ですが今後どうなるかわかりません。

さらに家のことを任せっきりにしている妻だって同じく年を取るのです。

40代後半からぼんやり感じていたこと ②

ある時からサラリーマンという一つの世界(特に私の場合は1社のみ)しか知らないまま

60歳を迎えることに「本当にそんな人生でいいのかな」という疑問を持っていました。

ある業界の知識・技術を持っていても現実はその狭い世界で通用するだけのことです。

しかも会社という組織の中で個々人が“役割”としてやってきただけなんですよね。

人生においてサラリーマン以外の自分のページがあまりにも少ないことに焦りを感じていました。

それと同時に「60歳で退職するって誰が決めたんだろう」とも感じていました。

会社でも55歳を超えると「定年後の準備を今から始めましょう」といった趣旨の研修があったり、

(定年前)早期退職制度を使って60歳を前に別の会社、別の仕事に転職する人もちらほら。

(逆に60歳を超えても延長制度を使って会社に残る方もいましたが・・・)

50歳の誕生日を迎えたときに

ああ、俺も若いと思っていたけど、あと10年というカウントダウンが始まったんだ

と気付き、

「入社から27年過ぎたか・・・会社にも十分貢献したよなあ」

「良いタイミングが来れば60歳定年に拘らず辞めてもいいよな」

との思いが強くなっていたのです。

最終的に背中を押された出来事

そんな悶々とした気持ちで50歳を迎えましたが、早くも“その時”が来たのです!

(個人的には予想よりも少し早かったですね(笑))

社内異動の打診

その当時社内の組織変更が検討され始めたこともあり、上司も人事部も今までの面談を通じて

私の適性に合うだろう新しいポジション(昇進)への異動を打診してくれました。

普通の会社なら決定事項として内示を受けるだけでしょうから、本人の意向を事前に聞いて

くれるなんて素晴らしい会社ですね(今でも感謝!)。

普通の方なら飛びつきたくなるような魅力的な提案をいただいたのですが、

どうしても先に挙げた“40代後半からの悶々”が引っ掛かり、1つ目のポジションの打診を断り、

その後の2つ目のポジションを打診いただいた時にも気持ちが動きませんでした。

昔から「サラリーマンとして内示を何度も断るなんてあり得ない、その時は会社を辞める時だ」

と心に決めていたので、その場で退職の意向を上司に伝えました

(もちろん上司には昇進となる異動案を準備していただいたことへの感謝を述べた後でですよ)

またその時に聞かされた自分の後任者の予定が信頼できる部下だったので

「まさに今が辞め時だな」と強く感じたのを覚えています。

いざ辞めると決めるとスッキリ! でも気になったのは・・・

上記のような「見切り発車の退職宣言」をしてみて自分自身驚いたのは、

ものすごくスッキリしたということです。

自分の価値観に則って自分の人生の大きな決断をしたことへの清々しさがありました。

ただ同時に冷静に考えてみると大変なことをしようとしていることに気付きました・・・

決めたならいいんじゃない

一番大事なことを忘れていました。

今まで妻に早期退職についての考えなどを全く相談していなかったのです!

退職宣言当日、上司による“第2回引き留め説得面接”までの間の時間を使って、

「色々あって会社辞めようと思うんだけどいいかな?」と妻に一方的にメールを送ったところ、

「決めたならいいんじゃない。後でゆっくり聞かせて」との返信だけ!!

帰宅後のざっくりとした私の説明にも特に大きな反対も言われませんでした。

恐らく“今更何を言っても変わらないだろう”と思っていたのでしょうが(苦笑)

本当に理解のある妻でよかったです!感謝!

FIREを目指している方はご家族に早めに相談しておいたほうがよいですよ。

お金、多分大丈夫だよな・・・

そして頭をよぎったもう一つ重要なポイント、それは「お金のこと」です。

実は約20年前から資産一覧表(簡単なExcel表ですが)を作っていたので

「かなり余裕あるはずだし、多分大丈夫だよな」とは思いましたが、

慌てて簡易の90歳までの家計のシミュレーションを作成して検証してみました

(これから二人とも給与収入0のバージョンをベースにして)

うちは子供がいないので残すものもありません。試算上は今よりよほど生活水準を上げない限りは

二人とも働かなくても生きていけるとの結果になり、決断に問題なしと確信しました。

(この資産一覧表やシミュレーションについては別の記事で紹介しますね)

以上が大まかな退職の理由・経緯となります。

大の大人が何年も悶々としていたなんて、人気YouTuber 両学長の「原因自分論」からすれば

「モチベーションが上がらない状況を何年も放置していたのも自分」

「仕事漬けの日常を作っていたのも自分」なんですけどね・・・(汗)

皆さんも1回きりの人生、後悔しないよう自分の価値観を大切にしてくださいね!

ではまた! 

コメント

  1. cow_cowoon より:

    こんにちは!半年ほど前にこちらのブログを見つけ、勝手に「ぃやーん、同志だゎ〜^ – ^」と感じていつも楽しくwwお読みしております。
    私は一昨年、53歳で自主的に早期退職致しました。勤めていたのが上場企業ということもあり、一般職としては世間様よりだいぶ良い退職金と企業年金受給条件を頂きました。
    元々学生の頃から当時では割と珍しくちょこちょことした副業もやってました。ただ、昼は会社員、夜はフリーランスの二重生活が30歳を前に体力的な限界を感じるようになり、一旦副業の方を主の職にしようと会社を辞めました。ただ当時リーマンショックなどの影響もあり、副業だけではなかなかうまく稼げず、そんな中で元の会社から再雇用のお話があり、以降は退職するまで20年ちょっとを専業会社員wwで過ごしました。
    私も貴殿同様、仕事にも会社にも何の不満も無かったわけですが、どこかでかで平日定時勤務の生活が可もなく不可もなく、と感じるようになっていたのかも知れません。20代の頃までの体力勝負の生活はもうできないかもしれないけれど、カラダがまだ動くうちに色々なことをやりたい、心身の感覚がまだ充分に刺激を受けられるうちに時間を作ろう、と思い立ち、その時には老後資金のシミュレーションを始めていましたww
    シミュレーションは楽しいですよね。宝くじが当たったら何につかうか、の妄想よりはかなり現実的で、シビアですがこれからとこれまでの暮らしを可視化することができますし。
    私の場合はパートナーが今のところ健康で10歳下ということ、子どもがいないことも自分の給与収入が減り年金受給をするまでのプランに少しプラス要因となっています。
    なんだか自分の身の上話でのコメントで申し訳ございません!
    今後もこちらのブログを楽しく読ませていただき参考にさせていただきます。ぜひ長く続けてくださいね^ – ^

    まずは健康でほのぼのと呑気に、パートナーと一緒に残りの人生を過ごせるよう、今を慎重&大胆に動いていきましょう!

    • コメント有難うございます!またいつもブログをお読みいただいているとのこと本当に嬉しいかぎりです!!
      周りの皆からは「何で辞めるの?もったいないよ」と言われましたが、退職してからの2年半、後悔したことは1回もありませんし、コロナ禍の中でのほほんとした日々を楽しんでいます。
      cow_cowoonさんもパートナーの方とリタイア後の時間を楽しんでいらっしゃるようですね!
      なかなか私の周りには50代の自由人(早期退職組)がいないのでこれからも情報交換・叱咤激励などよろしくお願いいたします。(ライフプランのシミュレーションの中で投資の含み益や将来の見込をどのように反映させるか模索中です)
      ものぐさな性格のため不定期なブログ発信となっておりますが引き続きお役に立てるような情報を出していきたいと思いますので今後もフォローいただければ幸いです!

タイトルとURLをコピーしました